親知らずの抜歯
親知らずの抜歯
親知らずがよく腫れたり痛みが出る方へ
親知らずは解剖学的に一番奥に生えている歯なので歯ブラシが届きにくい特徴があります。
そのためばい菌感染がおこり歯ぐきが腫れたり痛みが出る場合があります。
強く腫れると食事で飲み込むのもつらくなる場合もあります。

親知らずの診断には様々あります
①埋入の方向の確認
②下歯槽神経との距離の確認
③埋入の深さの確認
④歯根が単根か複根か確認
⑤歯根が湾曲しているか確認

親知らずに痛みが出た症例をご紹介
一見すると親知らずは生えていないように見えます。

パノラマレントゲンを撮影してみると一番奥の歯に少し低い位置に親知らずがあるのがわかります。

親知らずの歯根が下歯槽神経に近いため歯科用CBCT(コーンビームCT)を撮影しました。
親知らずの抜歯で気を付けなければならないことは下歯槽神経に歯根が近い場合
抜歯によって神経の鈍麻や麻痺が副作用として起こる場合があります。

今回は赤く記した部分に膿がたまって歯ぐきが腫れてきたようです。

歯科用CBCTを撮影し、親知らずの歯根尖が下歯槽神経と離れていることをよく確認して抜歯を行っています。

親知らず抜歯後の注意事項(これを守れば回復が早い!)
🦷 ① 抜歯当日は、うがいをしすぎない!
✅ 血の塊(血餅)が傷口をふさぎ、治りを助ける!
✅ 強いうがいをすると、血餅が取れて治りが遅くなる(ドライソケットのリスクが高まる)
💡 口をゆすぐときは、優しく水を含んで軽く吐き出す程度に!
🦷 ② 抜歯後2~3時間は飲食を控える!
✅ 麻酔が効いている間は、熱いものや硬いものを避ける!
✅ 唇や頬を噛んでしまうことがあるので注意!
💡 食事は麻酔が切れてから、柔らかいもの(おかゆ・スープ・ヨーグルトなど)を!
🦷 ③ 抜歯後の腫れや痛みを抑える方法
✅ 抜歯直後は、頬を冷やすと腫れにくい!(ただし、冷やしすぎに注意)
✅ 痛みがある場合は、処方された痛み止めを服用する
✅ 腫れは2~3日後にピークを迎え、その後徐々に引いていく
💡 過度に冷やすと血流が悪くなり、治りが遅くなるので「15分冷やして、15分休む」を目安に!
🦷 ④ 出血が止まらない場合の対処法
✅ ガーゼや清潔なティッシュを30分ほど強く噛む!
✅ それでも止まらない場合は、歯科医院へ連絡!
💡 唾液に少し血が混じるのは正常なので、過度に気にしないように!
🦷 ⑤ アルコール・喫煙は最低2~3日は控える!
✅ 血行が良くなると、出血が長引いたり、炎症が悪化する可能性あり!
✅ タバコは傷口の治りを遅くするため、できれば1週間ほど控えるのがベスト!
💡 「抜歯後にお酒を飲んだら、傷が腫れてしまった…」というケースもあるので注意!
🦷 ⑥ 抜歯後1週間は、傷口に食べカスが詰まらないよう注意!
✅ 特に「細かい食べ物(米・パンくず・ナッツなど)」が傷に入り込むと治りが遅くなる!
✅ 食後は軽く口をすすぎ、清潔を保つ!
💡 処方されたうがい薬を使うと、傷口の感染予防に◎!
こんな症状が出たらすぐに歯科医院へ!
❌ 抜歯後3日以上経っても痛みが強くなる(ドライソケットの可能性)
❌ 出血が長時間止まらない(通常は数時間で止まる)
❌ 腫れがひどく、熱が出てきた(感染の可能性)
❌ 口が開かなくなる(炎症の影響)
💡 異常を感じたら、すぐに歯科医院へ相談しましょう!