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歯内療法(根っこの治療)
歯科用マイクロスコープを用いた歯内療法(根っこの治療)
歯内療法(根っこの治療)は歯の土台となる大事な治療です
歯内療法(根っこの治療)は一見すると外からは見えませんが、その歯の予後を決める重要な治療です。
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マイクロスコープを用いて歯内療法を行うことのメリットはなんでしょうか?
①見つけることのできなかった根管の入り口を見つけることができるようになる
②根の分岐を見つけることができる
③歯の破折を見つけることができる
④イスムスなどに残った汚れを綺麗に除去できる
以上のことから裸眼で見るよりも正確に診査診断することができるようになります
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歯内療法(根の治療)
歯の神経を取るとはどういう事でしょうか?
歯の根っこを見てみましょう
歯の神経の治療といっても様々な症状や状態が存在します。
そのためまずは歯がどのような構造をしているか見ていきたいと思います。
歯の根っこの内部を見てみましょう
歯の根っこの内部を特殊な染め出しを行い、分かりやすいように青くしています。
ご覧のように歯の内部は漏斗状になっていて根っこの先に進むにつれて細くなっています。
この複雑な構造が治療を難しくさせていてなかなか治りにくいケースも出てきています。
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可逆性歯髄炎(かぎゃくせいしずいえん)
図をご覧ください
虫歯が歯髄へ到達していない場合、虫歯を取り除き正常な神経を保存できる可能性があります。
自覚症状としては冷たいものや温かいものに鋭い痛みが一瞬するといった感じです。
長くズキズキはしないが一瞬だけズキっとすると訴える方が多いようです。
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不可逆性歯髄炎(ふかぎゃくせいしずいえん)
図をご覧ください
虫歯の進行が歯髄へ及び細菌感染が神経まで達した場合は、正常な神経ではなく汚染を受けた神経ですので原則として神経を取らなければなりません。
症状としては強い自発痛であり、
ズキズキする、ずんずんする、どくどくするなど人によりさまざまです。
不可逆性歯髄炎ではその原因となる刺激を除去しても回復せず
歯髄は遅かれ早かれ歯髄壊死に至ります。
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根尖性周囲炎(こんせんせいしゅういえん)
図をご覧ください
虫歯の進行が歯髄を超えて根っこの先に及んでいます。
歯髄炎とは異なり炎症が根尖から外へ飛び出た状態を根尖性周囲炎と言います。
痛みが強く出る急性期とあまり痛みを伴わない慢性期と症状は複雑ですが、
咬むと痛む、歯ぐきにぷくっとしたふくらみがある
といった症状を訴える方が多いように思います。
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神経の治療は難治化するとやっかいです
歯の根っこの内部はとても複雑な構造をしているので、感染した細菌をきれいに消毒したいのですが
うまくいかないこともあります。
それは根尖部に存在する側枝というばい菌が隠れられるスペースがあったり
根っこがかなり湾曲していたり様々な理由があります。
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神経を取らないにこしたことはありません
神経を取ってしまった歯は歯根破折を起こしやすくなります
神経を取った歯すべてが歯根破折を起こすわけではありません。
しかし、健康な歯髄が残っている歯より根管治療を行った歯は歯根破折を起こしやすくなるのは事実です。
下のレントゲン写真は残念ながら根管治療後、数年で歯根破折を起こしてきた症例です。
患者さんは転んで歯をぶつけたわけではなく、普通に食事をしていただけです。
ある日、咬むと痛むという症状が出て当医院を訪れた方ばかりです。
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歯根が赤の矢印のところで割れてしまっています。
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![](https://e-yabe-shika.com/wp-content/uploads/2018/10/hasetu3.jpg)
歯根破折
大臼歯でも咬む力に負けて割れてしまうこともあります。
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歯科医師はできるだけ神経を保存したいと思っています。
しかし、それは正常な神経であって
むし歯の細菌の感染を受けた汚染された神経は取り除かなければなりません。
上の分類では可逆性歯髄炎では神経を保存できるケースが多いです。
不可逆性歯髄炎と根尖性周囲炎では神経を取り除かなければなりません。
私もかなり大きなむし歯であっても細菌感染の疑いがない状態であれば
多くの症例で歯髄の保存を行っています。
そのためにも保存可能な歯髄をきちんと判別するために正確な診査診断がとても重要になってきます。
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歯髄の診査診断
冷試験診査 温試験診査 電気歯髄診査
パルパー
歯髄診断用冷却材
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歯科用CT検査
歯科用CT検査
歯科用CT検査は近年急速に普及してきています。
デンタルレントゲン検査が第一優先されますが
それだけでは鑑別診断や確定診断が困難な場合や
上顎洞炎の疑いがある場合上顎洞との交通の有無を精査する場合など
歯科用CT検査がより利益となる場合もあります。
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根管充填
根管治療で最も大切なことは根管内から細菌や起炎物質を可及的に除去することです
根管充填の目的
①根管内と外界を遮断し細菌の再侵入を防ぐこと
②根管系から除去できなかった刺激物質を埋葬してしまう事
③歯質のモノブロック化し封鎖性を向上させ歯根破折を防ぐこと
であると考えています
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