歯科用マイクロスコープを用いた精密治療とはどんなものでしょうか?
歯科治療を行う上でよく見えるということはとても重要なことです。
皆さんも拡大して見てみるときに虫眼鏡を使ったことがありますよね。
もしくは小学校の時に顕微鏡で微生物を観察したことがありますか?
私もミジンコを始めて顕微鏡で観察したときに普段は見えなかったものが大きく見えてワクワクしたことを覚えています。
大きくして見ることにどんな利点があるでしょうか?
【有る無しを判断するとき】
我々が痛みや歯ぐきの腫れの原因を探すときに、その痛みや腫れを引き起こす原因が有るのか無いのかを探すことが重要になります。
虫歯があるのか無いのか、歯石があるのか無いのか、亀裂があるのか無いのか、手付かずの根管の入り口があるのか無いのか、セメントの取り残しがあるのか無いのか、あるか無いかを判断することはとても重要です。
【進行の範囲を判断する時】
虫歯の進行は1.多菌層 2.寡菌層 3.先駆菌層 4.混濁層 5.透明層 6.生活反応層と分かれます。
虫歯で汚染された範囲は取り除きたいけど、健康な部分は削りたくないと考えています。
【細部の精度を判断する時】
被せ物や詰め物を作成するときに拡大してみることで歯とのフィットを確認しています。歯と綺麗にフィットしていないと歯ブラシでうまく磨けずに汚れがついたり、歯肉が腫れたりします。
肉眼ではよく見えないものでも歯科用マイクロスコープを用いれば3倍から30倍に拡大して見る事ができます。
歯科用マイクロスコープを用いた虫歯治療
歯科用マイクロスコープを用いると虫歯の大きさや進行範囲、表面性状、柔らかさなどが肉眼よりわかります。
歯科用マイクロスコープを用いた根管治療(根っこの治療)
ラバーダムを装着することで根管内を唾液や汚染物質から守り、清潔な環境で治療を行う事ができるようになります。
大きな虫歯を除去し隔壁を作成しラバーダムがかかるようにして処置を行う場合もあります。
歯科用マイクロスコープを用いた歯周病治療
歯肉縁下歯石は取り残す事が多いのでよく見えることが重要になります。
歯科用マイクロスコープを用いた形成、印象
被せ物を作るとき支台歯のマージンと被せ物の適合性がとても重要になります。被せ物を入れた後に適合が悪いと歯ぐきが腫れたり違和感が出たりします。それを防ぐために拡大治療が必要になります。
歯科用マイクロスコープを用いた抜歯
歯の抜歯を行うときも歯周組織を傷つけずに抜歯を行うことが治癒を早めたり術後の痛みを防いだりします。
歯科用マイクロスコープを用いたインプラント治療
このようにさまざまな分野でマクロスコープは応用されています。
【早い、安い、美味い】が歯科治療でも行えればいいのですがなかなかそうはいきません。
歯科治療は早い安いではなく【丁寧で、精密で、きれい】がとても重要で、矢部歯科医院では歯科用マイクロスコープや拡大鏡を用いて長く実践しています。
皆様の歯科治療を受ける時の参考になれば幸いです