こんにちは、矢部歯科医院です!
最近、「フッ素って体に悪いの?」と心配される患者さんが増えています。特に「PFAS(ピーファス)」という有害化学物質と混同されて、不安になっている方もいるようです。でも、大丈夫! フッ素とPFASはまったく別物 です。今日はその違いを分かりやすく解説しながら、フッ素入り歯みがき粉の安全性についてお話しします。
🔍 そもそもPFAS(ピーファス)とは?
PFAS(パーフルオロアルキル化合物)は、耐熱性や撥水性に優れた化学物質で、フライパンのコーティング材、食品包装、工業製品などに広く使われてきました。しかし、体内に蓄積しやすく、環境中で分解されにくい ため、近年その有害性が問題視されています。
一部の研究では、がんやホルモン異常との関連も指摘されており、PFASの使用を制限する動きが世界的に進んでいます。
🦷 フッ素は全くの別物!
フッ素(フッ化物)は自然界に存在するミネラルの一種で、むし歯予防に欠かせない成分 です。フッ素には以下のような働きがあります。
✅ 歯のエナメル質を強化 し、むし歯菌の出す酸に負けない歯を作る
✅ 再石灰化を促進 し、初期のむし歯を修復する
✅ むし歯菌の働きを抑制 し、むし歯の進行を防ぐ
このように、フッ素は歯の健康にとって非常に有益な成分なのです。しかも、適量を使用すれば安全性に問題はありません。
❓ なぜフッ素とPFASが混同されるの?
PFASの正式名称には「フルオロ(フッ素)」という言葉が含まれているため、「フッ素=PFAS=有害」と勘違いされることがあります。しかし、これは大きな誤解です。
🔸 PFASは人工的に作られた有機フッ素化合物
🔸 フッ素(フッ化物)は自然界に存在する無機ミネラル
このように、化学的にまったく異なる物質なので、「フッ素入り歯みがき粉が有害」という心配は不要です!
🌟 フッ素入り歯みがき粉は安心して使いましょう
世界中の歯科専門機関やWHO(世界保健機関)も、フッ素のむし歯予防効果を認めています。実際、日本でもフッ素入り歯みがき粉の使用率が高い地域ほど、むし歯の発生率が低いことが分かっています。
ただし、適切な濃度・量を守ることが大切 です。
特に小さなお子さんの場合、歯みがき粉の量や濃度には注意が必要です。以下のガイドラインを参考にしてください。
🧒 6歳未満 → 米粒大の量(500ppm程度)
👦 6歳以上 → グリーンピース大の量(1000ppm以上推奨)
また、歯みがきの後は「しっかりうがいをしすぎない」のもポイント!
軽く1回すすぐ程度 にすると、フッ素の効果が長持ちします。
✅ まとめ
🔹 PFAS(ピーファス)とフッ素(フッ化物)は全くの別物
🔹 フッ素はむし歯予防に欠かせない大切なミネラル
🔹 適量を守って正しく使えば、フッ素入り歯みがき粉はとても安全!
フッ素は私たちの歯を守る強い味方です。誤った情報に惑わされず、正しく活用して健康な歯をキープしましょう!
矢部歯科医院では、フッ素塗布や正しい歯みがき指導も行っています。お子さんのむし歯予防に関するご相談は、ぜひお気軽にどうぞ😊
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