「歯周病が進行すると、どんな問題が起こるの?」
「奥歯の歯ぐきが下がって、歯ブラシが届きにくい…」
「歯をできるだけ残したいけど、分岐部病変って治療できるの?」
歯周病が進行すると、歯を支える骨がどんどん溶けていき、特に奥歯では「分岐部病変(ぶんきぶびょうへん)」と呼ばれる状態が発生します。
これは、奥歯の根っこの分かれ目(分岐部)が歯周病の影響で露出してしまう状態で、歯周病治療の中でも特に難しいとされています。
しかし、適切な治療を行えば、歯をできるだけ長く維持することも可能です!
今回は、分岐部病変とは何か、どのように治療するのか、予防するにはどうすればいいのかについて詳しく解説します。
倉敷市連島町の矢部歯科医院では、分岐部病変の治療や歯周病予防に力を入れていますので、ぜひ参考にしてください!
1. 「分岐部病変」とは?
奥歯の「根っこの分かれ目」が歯周病で侵される状態
分岐部病変とは、奥歯(大臼歯)の根っこの分かれ目(分岐部)が歯周病の進行によって露出し、細菌感染が起こっている状態のことを指します。
✅ 奥歯(大臼歯)は、1本の歯に2〜3本の根がある!
✅ 歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、根の分かれ目がむき出しに!
✅ 歯ブラシが届きにくく、さらに細菌が溜まりやすい!
💡 特に、下の奥歯(第一・第二大臼歯)は2本の根、上の奥歯は3本の根があるため、分岐部病変が発生しやすい!
2. 「分岐部病変」の進行度と分類
分岐部病変は、進行度に応じて3つのステージに分類されます。
進行度 | 特徴 | 治療の難易度 |
---|---|---|
Ⅰ度 | 軽度の歯周病により、分岐部の一部が露出する | 比較的治療がしやすい |
Ⅱ度 | 分岐部が部分的に深く侵されているが、貫通はしていない | 治療が必要だが、保存の可能性あり |
Ⅲ度 | 分岐部が完全に貫通し、両側から器具が通る | 保存が難しく、抜歯が必要なことも |
💡 Ⅱ度・Ⅲ度に進行すると、通常の歯周病治療では完治が難しく、専門的な治療が必要になります!
3. 「分岐部病変」の治療方法
分岐部病変の治療は、進行度に応じてさまざまな方法があります。
できるだけ歯を残すためには、早期発見と適切な治療が重要!
① スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
✅ 歯ぐきの奥に溜まった歯石・プラークを除去
✅ 特にⅠ度の分岐部病変では、適切な清掃とケアで進行を抑えることが可能!
💡 軽度の状態なら、定期的なクリーニングで維持できることも!
② フラップ手術(歯周外科手術)
✅ Ⅱ度以上の分岐部病変では、外科的に歯ぐきを開いて徹底的に清掃!
✅ 歯槽骨の再生療法(エムドゲインやGTR法)を併用することも!
💡 細菌を徹底的に除去し、骨の回復を促すことが可能!
③ 歯周組織再生療法
✅ エムドゲイン(再生誘導因子)やGTR(膜を使った再生療法)を活用!
✅ 条件が合えば、失われた歯槽骨を再生できる可能性も!
💡 歯を残したい方には、再生療法が有効なケースも!
④ 分岐部のトンネリング処置
✅ Ⅱ度・Ⅲ度の分岐部病変で、清掃をしやすくするために分岐部を露出
✅ 患者さん自身が歯間ブラシなどでケアしやすい形に整える!
💡 毎日のセルフケアをしっかり行うことが重要!
⑤ 最終手段:抜歯とブリッジ・インプラント
✅ Ⅲ度の分岐部病変で、歯を残せない場合は抜歯が必要になることも!
✅ その後、ブリッジやインプラント、入れ歯などで補う治療を行う!
💡 抜歯を避けるためにも、できるだけ早期の治療が重要!
4. 「分岐部病変」を予防するには?
分岐部病変は歯周病が進行してから気づくことが多いため、予防が非常に大切!
日常的に以下のポイントを意識しましょう。
✅ 毎日の歯磨きで、歯と歯ぐきの境目をしっかり磨く!
✅ デンタルフロス・歯間ブラシを活用し、奥歯の汚れを取り除く!
✅ 3〜6ヶ月ごとの定期検診で、歯周病の進行をチェック!
✅ 歯ぎしり・食いしばりがある人は、ナイトガード(マウスピース)を使用!
💡 歯周病は「沈黙の病気」。痛みがなくても定期検診が重要!
5. まとめ
✅ 分岐部病変とは、奥歯の根の分かれ目が歯周病で侵される状態!
✅ 進行度に応じて、スケーリング・手術・再生療法などの治療が必要!
✅ 早期発見・早期治療で、歯をできるだけ長く残せる可能性が高い!
✅ 毎日のケア+定期検診で、歯周病の進行を防ぐことが大切!
倉敷市連島町の矢部歯科医院では、歯周病の専門的な治療を行い、患者さまの大切な歯をできるだけ残すためのサポートをしています。
「奥歯の歯ぐきが下がってきた…」「歯周病が進行しているか不安…」という方は、早めにご相談ください!
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