こんにちは!倉敷市連島町の矢部歯科医院です。 「口の中に白い斑点があるけど、大丈夫かな?」 「白板症って聞いたことがあるけど、がんになるの?」
口腔白板症は、口腔がんの前癌病変として知られています。 今回は、白板症の癌化率について、日本癌治療学会のガイドラインをもとに詳しく解説します。
白板症とは?
**白板症(はくばんしょう)**とは、口腔内の粘膜に白い斑点や斑状の病変が現れる状態を指します。 この白い部分は、こすっても取れず、痛みを伴わないことが多いですが、放置するとがん化するリスクがあります。
白板症の癌化率
日本癌治療学会のガイドラインによると、口腔白板症の癌化率は以下の通りです。
- 海外のデータ:0.13%~17.5%
- 日本国内のデータ:3.1%~16.3%
このように、白板症は一定の割合で口腔がんに進行する可能性があるため、早期の発見と適切な対応が重要です。
白板症の原因とリスク要因
白板症の主な原因やリスク要因として、以下のものが挙げられます。
- 喫煙:タバコの有害物質が口腔粘膜を刺激し、白板症のリスクを高めます。
- 飲酒:特にアルコール度数の高いお酒は、口腔内を刺激し、リスクを増加させます。
- 慢性的な機械的刺激:不適合な入れ歯や尖った歯による持続的な刺激が、白板症の原因となることがあります。
- ウイルス感染:ヒトパピローマウイルス(HPV)などの感染が関与している場合もあります。
これらのリスク要因を避けることで、白板症の発生やがん化のリスクを低減することが可能です。
白板症の予防と対策
白板症の予防や早期発見のために、以下のポイントに注意しましょう。
- 定期的な歯科検診:早期発見・早期治療のために、定期的に歯科医院で検診を受けましょう。
- 禁煙・節酒:喫煙や過度の飲酒はリスクを高めるため、控えることが大切です。
- 口腔内のセルフチェック:鏡を使って、口腔内に異常がないか定期的に確認しましょう。
- 適切な口腔ケア:毎日の歯磨きやデンタルフロスの使用で、口腔内を清潔に保ちましょう。
早期の段階で適切な対応を行うことで、白板症のがん化を防ぐことができます。
まとめ
- 白板症は、口腔内に白い斑点が現れる前癌病変であり、一定の割合でがんに進行する可能性があります。
- 日本国内の癌化率は3.1%~16.3%と報告されています。
- 喫煙や飲酒、慢性的な口腔内の刺激がリスク要因となるため、これらを避けることが予防につながります。
- 定期的な歯科検診やセルフチェックで、早期発見・早期対応を心がけましょう。
倉敷市連島・水島・玉島エリアの矢部歯科医院では、口腔内の健康チェックやご相談を受け付けています。 「口の中に気になる白い斑点がある」「白板症について詳しく知りたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。
日本口腔外科学会のサイトは以下へ
http://www.jsco-cpg.jp/oral-cavity-cancer/guideline/#cq2-4
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