高血圧の治療に使用される主な薬剤には、**降圧薬(こうあつやく)**と呼ばれる薬があります。これらは血圧を下げることで、脳卒中や心疾患などのリスクを軽減する役割を果たします。以下に、主要な降圧薬の種類とその特徴を紹介します。
1. 利尿薬(サイアザイド系・ループ系・カリウム保持性)
💊 代表的な薬剤:ヒドロクロロチアジド、フロセミド、スピロノラクトン など
📌 作用:腎臓の働きを調整し、尿として余分な水分や塩分を排出することで血圧を下げる。
✅ 特徴:
- 比較的効果が安定しており、副作用が少ない
- サイアザイド系は第一選択薬として推奨されることが多い
- ループ系(フロセミド)は重度の高血圧や腎機能低下がある場合に使用
❗ 注意点:脱水や電解質異常(低カリウム血症など)に注意が必要
2. カルシウム拮抗薬(Ca拮抗薬)
💊 代表的な薬剤:アムロジピン、ニフェジピン、ジルチアゼム など
📌 作用:血管を拡張し、血圧を下げる
✅ 特徴:
- 日本で最もよく使われる降圧薬
- 特に高齢者に有効で、脳卒中の予防にも効果的
- 服用後の効果が比較的長く持続する
❗ 注意点:足のむくみ(浮腫)や動悸を感じることがある
3. アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
💊 代表的な薬剤:エナラプリル、リシノプリル など
📌 作用:血管収縮を引き起こすホルモン(アンジオテンシンII)の生成を抑え、血圧を下げる
✅ 特徴:
- 糖尿病や心不全の患者にも有効
- 腎保護作用があり、糖尿病性腎症にも使われる
❗ 注意点:副作用として「空咳(乾いた咳)」が出ることがある
4. アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)
💊 代表的な薬剤:ロサルタン、テルミサルタン、バルサルタン など
📌 作用:アンジオテンシンIIが受容体に結合するのを阻害し、血圧を下げる
✅ 特徴:
- ACE阻害薬に似た作用を持つが、空咳の副作用が少ないため、ACE阻害薬が合わない人に処方される
- 腎機能を保護する作用があるため、糖尿病患者にも適応
❗ 注意点:血中カリウム値が上昇することがある(高カリウム血症のリスク)
5. β遮断薬(βブロッカー)
💊 代表的な薬剤:アテノロール、ビソプロロール、カルベジロール など
📌 作用:交感神経の作用を抑えて心拍数を減少させ、血圧を下げる
✅ 特徴:
- 心疾患(狭心症・心不全)を合併する高血圧の患者に適している
- 頻脈性の不整脈や緊張型高血圧にも効果がある
❗ 注意点:
- ぜんそく患者には使用できない(気管支を収縮させるため)
- 急にやめると血圧が急上昇する(リバウンド現象)
6. α遮断薬
💊 代表的な薬剤:ドキサゾシン、プラゾシン など
📌 作用:交感神経を抑制し、血管を広げて血圧を下げる
✅ 特徴:
- 前立腺肥大症を合併する高血圧の患者に有効
❗ 注意点:
- 初回投与時に「立ちくらみ(起立性低血圧)」が起こることがある
どの薬が選ばれるのか?
高血圧治療では、患者さんの年齢・合併症・生活習慣などに応じて薬を選択します。
例えば:
- 高齢者や日本人一般 → カルシウム拮抗薬 or サイアザイド系利尿薬
- 糖尿病や腎疾患のある方 → ARB or ACE阻害薬
- 狭心症・心不全を合併 → β遮断薬 or ACE阻害薬
- 前立腺肥大症を合併 → α遮断薬
まとめ
💡 高血圧の薬にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる作用を持ちます。
💡 どの薬を使うかは、患者さんの状態や合併症に応じて決まります。
💡 定期的な血圧測定と、医師の指示に従って適切な治療を継続することが大切です。
💊 服用中の薬について疑問がある方は、医師や薬剤師に相談しましょう!
倉敷市連島町で高血圧の方の歯科治療も安心!矢部歯科医院へ!
高血圧の薬を服用中の方は、歯科治療時の血圧管理や出血リスクに注意が必要です。
当院では、高血圧の方の安全な歯科治療に対応しています!
「高血圧でも歯科治療を受けられる?」
「歯科治療前に血圧が心配…」
という方は、ぜひ倉敷市連島町の矢部歯科医院へご相談ください!
📞 ご予約・お問い合わせはこちら0864448800
🏥 倉敷市連島中央5-31-2
矢部歯科医院
この記事へのコメントはありません。